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左手デバイスの名機G13を越えられるか?Razer Tarutaros Proレビュー

Razer Tarutaros ProであればG13にこだわる必要はなくなった

左手デバイスといえば10年以上前に発売されたロジクールのG13。
この後にも後発のさまざまな左手デバイスが発売されましたが、「それでもG13が至高」と呼ぶ人も多い、もはや伝説といっても過言ではないぐらいの完成された名機です。
そんなG13ですが数年前にとうとう生産終了となり、現在は定価での購入は絶望的な状況にあります。

そんなG13信者といっても過言ではない私ですが、実は今年の初めにRazer Tarutaros Proを購入していました。
愛用のG13はスティックの部分が砕けてしまったので泣く泣くの買い替えです。

ちなみに白色の Mercury Whiteタイプを購入。
ゲーミングなデバイスは黒でいかついデザインのものが多いのでウッとなりますがこれは可愛いですよね。
ピカピカ光るのはそこまで好きではないですが、メインカラーが白だと光っても黒ほどドギつい感じではないのでそこも良いです。
ちなみにこの白色、昔のパソコンのような黄ばむタイプの白ではないのか、半年たってもまだ白いです。ぴゅあほわいと。
タバコを吸う方はわかりませんが、普通に使用している分には週1ぐらいでホコリを落としてウェットティッシュで除菌するぐらいのお手入れでキレイに使えています。

リストレスト部分は合皮&おそらくスポンジのクッションになっていますが、今のところ目立った痛みなし。
この手の部品は毎日使用すると痛んですぐボロボロになるイメージがあるので、個人的に重要なポイント。
みすぼらしいボロボロのデバイスを使っているとテンション下がりますから。

G13を使う1番の理由はアナログ風スティックにありましたが、Razer Tarutaros Proにもそれに相当するサムパッドがあり、ほぼ遜色なく使えています。
ただし一つだけ問題がありました。

サムパッドに設定した移動キーが稀に押しっぱなしになる問題

FF14でこの問題は致命的な致命傷(ブロント語)です。
コンテンツ攻略中、おもむろに場外に走り出してそのままフリーフォールしちゃったらシャレになりません。

ネットでも似たような症状の方は何件か見かけたのですが、解決策は今一つわからずでいろいろ試すことに。

結論から言うと私の場合の解決方法は

1.Razer関係のデバイスを物理的に全部外す。
2.インストールされているRazerがらみの管理ソフトウェアRazerSynapse2&3とドライバを全部消去
3.再起動
4.RazerSynapse3を改めてインストール
5.デバイスを改めて再接続し設定

こちらの方法で解決できました。全ての方の環境にあてはまるかどうかは分かりませんが
もしお困りの方がいらっしゃったら一度試してみてください。

このサムパッドがらみの不具合はある時を境にアップデートで既知のバグとして解決されたのらしいですが、どうもそれ以前のドライバとデバイスの設定が残っているとそれが悪さをするようです。

この作業後は暴発もまったくなく快適に使用できています。

2020/12/30 追記
残念ですが私の環境でバグが再発しました。
商品の特性上キーの暴発はありえないので、解決方法を模索中です。

レビュー

まず何よりも気になるのが耐久性。
特にサムパッドにはネット上のレビューで耐久性の低さの指摘がありましたが、今のところ壊れておりません。
使用頻度次第なのですが、少なくとも毎日2時間の使用なら半年以上は持つようです。
また保証期間が購入登録後より2年ありますので、最悪壊れても修理はしてもらえます。

アクチュエーションポイント

このデバイスの特徴としてアクチュエーションポイント(押下時にキーを押しましたと判定される深さ)キーストロークと表現した方がしっくりくる方もいると思いますが、それを1.5mm~3.6mmの間で設定ができます。

アクチュエーションポイントの画像

G13のキーストロークは3.0mm±0.5mmというのが公式のスペックデータでしたが、たしかにRazer側で3.6mmに設定するとG13よりも深く打たないと反応しないような感覚です。

つまり1次の項目を3.0mmに設定しておけばG13と近い感覚で使うことができます。
逆に1.5mmに設定するとG13基準で言えば撫でるような圧で反応するようになるので、かなり違和感があります。このあたりは個人の好みだと思います。

またこのアクチュエーションポイントは二つ設定できるようになっており、1段回目のアクチュエーションと2段回目のアクチュエーションポイントで全く別のキーを設定することも可能になっています。
浅く打てばA、深く打てばBのような使い分けが理論上は可能と言うことです。
…が!この打ち分け正直できる気がしません。最小値の1.5mmと3.6mmの設定でも打ち分けは困難です。
また浅いキーを飛ばして深いキーを押すことができないので、実際に浅い側にNum1、深い側のキーにNum2を設定して、メモ帳でどのように入力されたのか確認してみました。
ほか後述する説明に関係ありますが02直下の07キーにはNum4が設定されています。

今回は上記画像の「02」部分に設定。サムパッドから遠いので結構打ちづらい箇所。

実際にこの設定で02のキーを底まで打ってみると

このように打ちはじめに、浅い設定のキーのNum1が入力されてしまうのがわかります。
上記の理由により決定とキャンセルをキーの高さで打ち分けるみたいなことは不可能です。
ゲームで捨てちゃいけないものを捨ててしまうみたいな事故が起きかねません。

打ち分けミスで二つ押下されても問題のない機能かつ、精度がそこまで重要ではない機能はあまりないので
私は無理に打ち分けは使用せず1キー運用で使用しています。

アクチュエーションポイントを低い数字に設定する際の問題点

この手の左手デバイスをFF14で愛用する方は、サムパッドに移動キーを割り当てたい方が大半かと思いますが
02キーはサムパッドとキーの位置が比較的遠い位置にあり、サムパッドで「移動しながら」「02キーを押したい」場合
その下にある「07」キーも指の腹が当たり軽くプッシュされてしまう状態になります。
これが曲者で低アクチュエーション時はこの軽くプッシュされた程度でも反応してしまうので、思わぬスキルが誤爆する可能性があります。
WASDをサムパッドではなくキーパッドの方に割り当てると、多少誤爆はしにくくなりますがそもそもの需要がサムパッドで移動にあることを考えると、本末転倒になってしまいます。

次の画像ではサムパッドでWキー(前進)を入力しながら「02」キーを押してみたものを
アクチュエーションポイント1.5mmと3.0mmで比較したものです。

「07」キーにはNum4が設定されていますが、3.0mmの方は誤入力されていないのがわかります

アクチュエーションポイントはG13と同じ3.0mm設定なら「07」キーの誤爆がなくなったので、私はこの高さで使用しています。

結論

サムパッドでWASD移動をするなら、アクチュエーションポイントは3.0mm前後がオススメ

G600との親和性とキーパッドの存在意義・設定例など

MMOにおいては左手デバイス以上にアクションの発動がスムーズになるマウスのG600がデバイスとして有用です。
ではその上で左手デバイスを使用する存在意義はというと、やはり「パッドに近い移動感覚でマウスの利点が生かせる」点にあると思います。

私はG600は必須アイテムですので左手デバイスはその利点を生かすように設定を付けています。
具体的には主に移動に関わるアクション、ショートカットをキーパッド側に集約しています。

スプリント・ジャンプ・エーテリアルステップ・イルーシブジャンプetc

特にスプリント・イルーシブジャンプなどはコンテンツの攻略でも有用に使えるので、専用キーを用意することによってとっさに発動ができるようになりかなり捗ります。

他使用頻度が低いけど、とっさに発動できると嬉しいアクションのキーバインドも登録しています。
モンクなら

演舞・闘気・紅蓮、疾風などの各種構え・リミットブレイク等

さらにG600をサポートするためにCtrl、Shift、Altあたりの修飾キーを必要なだけ登録するのもオススメです。

その上でキー配置が余ったら、普段使いで有用そうなキーを設定すると移動のストレスが軽減され快適になります。

私はマップの開閉・マウントの騎乗・決定(Num0)・キャンセル(Esc)・テレポ・デジョン

私はこのあたりを登録しています

スクロールホイールにも設定を割り当てることができますが、今のところ有用なものが思いついていないのでいい使い道が思いつくまでは放置です。
今のところオブジェクトだけを選択できるターゲットとして使うみたいな感じでしょうか・・・。

G600についてはこちらで解説をしていますので、興味のあるかたはご一読あれ

イラスト用途として

この手のデバイスはショートカットを自由に編集できるので、イラストレーター の方が愛用していることも多いです。

実際ホイール部分にブラシのサイズ変更を割り当てることができるので、こと絵を書くこと一点に関してはロジクールの製品以上に良いものかと思います。

ただ、私は絵を描くときは左利きなので、左手で使うことに特化した形状の左手デバイスは
ペンを持ちながらショートカットにアクセスすることが難しく、正直使い物になりません。
左手側に置くとペンを置く必要があり、右手側に置くと形状がフィットしないので気持ち悪い感じです。

ただでさえニッチなアイテムで、需要と供給の関係から右側特化した形状のものが出るのは絶望的です。左利きというだけで選択の幅が狭まってしまうのです。

左利き向け左手デバイス(正しくは右手デバイスですが)については、いずれまた特集をしますね。

最後に

左手用デバイスは年々値段が上がっているので、買うのに躊躇するアイテムだと思います。
FF14のプレイではG600と併用することが前提ですが、スキルアクションの発動と移動が非常にスムーズになるので
本気でエンドコンテンツに挑戦したいと考えている方なら値段分の価値はあります。

最初はG600でスキル発動、左手デバイスで移動という操作だけでもパッド以上の操作性を実感できます。
操作に慣れてくるとG600ではボタンが足りなくなってきたり、こういうアクション専用のボタンが欲しい!と思うタイミングが来るので
その時に左手デバイスは力を発揮します。
特にスプリント・イルーシブジャンプ等の移動アクションを必要な時に滞りなく扱えると俺UMEEE!感を味わえてテンションもあがること間違いなし。

色味が抜群にかわいいのでその点はすごく気に入ってます。モノに愛着がもてるかどうかも結構大事ですよね。

というわけでRazer Tarutaros Pro(MercyWhite)のレビューでした。

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RX

MMO・ソシャゲ・その他もろもろゲームが大好き本職デザイナー 。 今までで一番やりこんだゲームはFinalFantasyXI。 わかりやすく伝える訓練や、デザインの練習もかねてゲーム中心のブログを運営しています。 たまーにデザインやイラストの話もするかもね 今はアークナイツ推し! Twitterもやっていますので、よろしければ気軽に絡んでくださいね。ウレションして大喜びします。

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