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Xencelabs板タブレット・XP-PEN板タブレット比較レビュー

昨今の中国製タブレットメーカーの躍進で、安価でタブレットが買えるようになって久しいですが、
今ではプロユースに耐えうるレベルの製品が5,000円〜で買える中
Xencelabsのタブレットは3~40,000円とWacom製の板タブ「Intuosシリーズ」とほぼ変わらない価格。

今時板タブにそんなお金をかける価値はあるのかすごく迷いますよね。
かくいう私も発売されたことは知っていたのですが、なかなか手が出ず1年ぐらい経ってしまいましたが
出先で使用するためのMacBookProを購入し、それに使える板タブを物色していたのと
Xencelabsの新色モデルが発売されたのが重なったので思い切って買ってみました。

上記のモデルです。白色がかわいい。

タブレットは24インチの液晶タブレットを使っていた時期もあるのですが、
手が邪魔にならない・姿勢が良くなる・画面が汚れない・モニターが熱くならないなど
長時間絵を描くなら板タブは身体的負担が軽くなりやすいので結局板タブに戻ってきました。

板のタブレットは絵を描く上で必要になる性能は5~6,000円台の製品でも十分満たしているので、
それ以上の値段のタブレットはサイズと描き心地が気にいるかどうかみたいなところがあります。
私の好きなシンガポール在住のイラストレーターで、GUWEIZさんというメチャクチャ絵の上手い方がいらっしゃいますが、
氏はWacom intuos smallと小さい板タブで描いてたそうです。
(ちなみにプロデビュー後Cinteq pro (液タブ)27インチに乗り換えたけど、しっくりこなくてWacom intuos smallに戻したようです。)
つまるところ、大きなサイズのものや値段の高い道具を買ってもそれだけで絵が上手くなるわけではなく、一枚でも多く絵を描くことの方がよほど大事なんですよね(手遅れの自戒)

私はというとガジェットオタクな気質も手伝ってだいぶん迷走しています。
色々触った結果板タブサイコー!と納得できたので後悔はしていないです、いないですよ!
というわけで迷走を重ねた実録板タブレビュー、御笑覧(?)あれ。

Deco01 V2

実売5~6,000円で購入できる板タブ。
安価ですが筆圧感知や傾き検知など基本的な性能的は他のプロ仕様モデルと遜色ありません。値段で迷ったらこれで良い。

値段的に中高生でも手が出しやすいモデルですが、スマホ(Androidのみ)にも対応してるのが嬉しい点。
10代の子たちはスマホでお絵描きするんですよね、隔世の感。

下記モデルと比べるとペンの沈み込みがややある。手触りはなるほど値段らしいプラスチック感がありますが、
描画領域は十分だし、コスパ最強です。

これがこの値段で買えるとかいい時代(インターネット老人感)

Deco Pro

実売9,000〜12,000円。
タブレットのサイドにダイヤルとショートカットボタンがついていて、シルバーの色味がスマート。
ちょっとおしゃれなタブレットです。手触りも良。
ペンもシルバー風のカラーでほかのモデルよりも高級感があり、沈み込みもDeco01より控えめ。
サイドのダイヤルのガジェットに価値を見出せるなら買いです。
ブラシのサイズ変更を割り当てると気持ちよく作業ができます。

私はこのモデルをデスクトップ用のメインタブレットで使っていました。

DecoLW

2022年1月1日より販売の新モデル。
有線モデルは9,000円前後、ワイヤレスモデルは11000円前後で購入できます。
本体のカラーは多色展開しており、黒・ピンク・ブルー・グリーンと選べる…がペンのカラーはブラック一択。おしい。

X3チップを搭載した〜というコピーで売り出していますが、上記のDeco2やDecoProと比較して確かに描き心地の差を感じられます。
ペンが従来のモデルよりもスリムで、描き心地はXP-PENシリーズのタブレットでは一番気持ち良いです。沈み込みもほぼ無し。

私はワイヤレスモデルを購入しましたが、接続はBluetooth or ドングル式です。
Bluetoothの接続でも特にラグなどは感じられませんので、
配線がスッキリし、さらにPCのUSBポートも塞がないのでスマートに使えてとても良いですね。
もちろん有線でも使えます。

イマイチだった点

ドライバーのクオリティに不安があります。
私は左利きなのでタブレットの向きを逆にして、本体添え付けされている物理ボタンが右側にくるように配置しているのですが、
離席等でPCをスリープ・その後復帰した時に、タブレットの向きの設定が正規の向きに戻ってしまいます。
改めて左利き用に再設定しても、なぜか左利き用の配置にならない(バグ?)ので、その都度PCを再起動する必要があります。

その他

購入して2週間ほどでタブレット本体の電源が入らなくなり、交換対応してもらいました。
おそらくバッテリー周りが壊れたのかと思います・・・。

サポートとのやりとりから交換まで1週間ほどかかっています。
工業製品である以上初期不良の商品にあたるのもあり得ることなので、宝くじが当たったぐらいの感覚ですが一応参考までに・・・。

総評

描き味は良好かつ値段もそれなりと、とてもオススメしたいタブレットなのですが、
ワイヤレス由来の不安点があるというのが私の評価。

有線モデルならもしかしたら気にならないのかもしれません。

XENCELABS(センスラボ) ペンタブレット

今回購入したタブレット。
某それ完全に間違ってますよの方や焼〜の方などインフルエンサーに配布して宣伝しているので、
ネットのどこかで目にしたことのある方もいるかと思います。

そんなセンスラボさんのペンタブレットですが、セールスポイントは大体次の2点が多いように見受けられます。

・描き味がよい

・タブレットドライバーの安定性

案件動画でも上記の点が褒められていましたが、これは自分で普段使いしないとなかなか実感しにくく本当なのか分かりませんよね。
他の板タブが何枚も買えてしまう&人によってはその値段で液タブ購入が選択肢に入る価格なので、買うにはちょっと勇気がいる製品です。

かくいう私も案件動画は建前は公正中立でも最終的にはいいように褒めるもんだし、
描き味なんて個人の感覚によるもので、定量化しにくいのでぶっちゃけ他のタブレットと変わんないんじゃないの??
…とそのセールスポイントには半信半疑でした。

しかし実際に購入してみて、お値段なりの価値はあると思ったので、私が感じた良い点悪い点を以下に書いていきます。

プロダクトとしての完成度

本体前面の僅かな傾斜がキモ

タブレット本体の全面に若干傾斜があります。
この傾斜があると腕へのアタリがマイルドになり角があたらないので、気持ち良いです。
XP-Penは斜めになっていないので角が当たって地味に気になります。
使っているうちに慣れるといえば慣れますが、面を落としてあるほうがいいのは間違いない。

持ちやすくするためのちょっとした配慮

本体裏側両サイドの形状

裏側に向けると両サイドが凹んでいることに気がつきます。
とても地味な点ですが、これが有無でタブレットをの持ち上げやすさが全然違います。

デスクトップPCの前に据え置いて使う分にはあまり必要のない形状かもしれませんが、ノートPCとセットで使う私にはありがたい作り込み。
すごくニッチなところですが、細かいところの作り込みがしっかりしてるのは高ポイントです。

手触り

どのモデルとも違う独特の触感。DecoProやDecoLWもスベスベして悪くない触感ですが、その二つともまた違うきめ細かい触感です。
上記の手前の傾斜もあって、触っていていい意味で気にならない感覚です。
長く肌に触れるものなので触感が良いに越したことはないですね。

ペンケースのつくりもいかにも安っぽいプラです!みたいな感じではなくパカパカ開いた時の感触が気持ち良い。
高級感があって所有欲を満たされます。

ケースとペン。

2種のペン

太いペンと細いペンがついてきます。
太いペンの方はサイドに3ボタン、細いペンはサイドに2ボタン。ペンの上部で描くと消しゴムモードに切り替わります。
XP-PENもペンのサイドに2ボタンついていますが内一つは消しゴムとブラシモードの切り替えに使うので(オプションで変更できますが)
Xencelabsのペンの方が有効に使えるボタン数が1〜2個多いことになります。

また太いと細いペンのサイドボタンはそれぞれ別の設定を保存できます。
太い方のペンのショートカットにブラシとぼかしのショートカット、細い方のペンにペンと消しゴムのショートカットを設定するなど使い分けが可能です。
当然ながらペン先の沈み込みはほぼありません。

描き心地

ウリとして褒められていた描き心地に関してですが、実際に触って描いてみるとXP-PENのタブレットとは確かな違いを感じられます。
ペン先の摩擦のかかり方の”ちょうど良さ”、筆圧感知のスムーズさがXP-Penのタブレットとは明確に違います。

描き心地の良さは私の相対的評価ですが

Xencelabs>(壁)>DecoLW>(壁)>DecoPro>Deco2

このような順番で良さを感じます。
またXencelabsとDecoLWで描き心地の変化を実感できる壁があります。

描き心地は前述のとおり定量化しにくい評価ではありますが、
実際に上記のタブレットを触って描き比べした結果、実感できるぐらいの違いはありました。

実店舗展示や持っている知り合いが居るなど、実機を触れる環境にあるならとにかく触ってみるのをオススメしたいです。

ドライバーの安定性

意図的にワイヤレス環境でスリープしたりブチブチ切ってみましたが、目立つ不具合もなく使用できています。
これに関してはもっと長く使わないと評価はできませんので、今のところ安定しているとだけお伝えします。

クイッキーズ

セットでついてくる左手デバイス。ネビュラホワイトモデルならこちらも白色です。
特筆する点は使用するプロファイルを1〜4まで自由に設定できる点です。
クリップスタジオ・タブメイトでは4つのプロファイルを順繰りにループするだけでかなり使いにくかったのですが
クイッキーズならたとえば3、4のプロファイルをオフにしておけば、1〜2のプロファイルでループしてくれます。
欲を言えば1→3とか4→2とダイレクトにプロファイルをジャンプできればもっといいのですが・・・。

この手の左手デバイス(私の場合は右手用ですが)はゲームでもいろいろ試してきたのでちょっと一家言ありますので
簡単に比較してみます。

タブメイト

良い点
・ボタン数が多い
・持ちやすい&利き手に左右されず使いやすい
・乾電池式(バッテリーがヘタる心配無し)
・1台目ならそこそこ安く買える
・ワイヤレス対応

悪い点
・プロファイルループの仕様に不満あり
・使えるのはクリスタ限定、Photoshop等で使用したい場合は別途非公式のアプリが必要
・そもそも耐久性が低い(いいところを台無しにする欠陥)

Razer Tarutaros(V2)

良い点
・ボタン数が多い
・カスタマイズ性が圧倒的に高い
・プロファイルの切り替えの自由度はピカイチ

悪い点
・値段が高い
・Macだと非公式ソフトでキーの設定しなければならない(これが一番面倒)
・据え置き限定
・左利き向けの形状ではない

TourBox

良い点
・ボタン数が多い
・必要十分なカスタマイズ性
・Macにもしっかり対応

悪い点
・値段が高い
・据え置き限定
・左利き向けの形状ではない(上記のRazerほどではないので使えないことはないです)

クイッキーズ

良い点
・Macに正式に対応
・プロファイルループの仕様
・ボタンに割り振った機能名を液晶に表示できるのでわかりやすい
・ギリギリ片手で持てないこともない
・ワイヤレス対応

悪い点
・ボタン数が少なく絶妙に足りない

良い点が多めですが、悪い点が一番のネックです。
左手デバイスの中では1万円前後とミドルクラスの価格でそれなりに期待値が上がる品物です。
手触りやソフトウェアの出来は良いですが、ハード側のボタン数が8個+ホイール部分&ホイールのボタンと少なく、ある程度使いたい機能を絞り込む必要があり、ショートカットをあれもこれもと集約する使い方に向いていません。
つまりショートカットを多用するタイプの人ほどキーボードの併用が必要になります。
左手デバイスのいいところは置き場所の小回りが効くところにあると思っていますが
私の場合はmagicKeyboardなどの小さめのワイヤレスキーボードを併用すれば、おおむねその需要は満たせることがわかってきたので
クイッキーズにはそこまで良さを感じられませんでした。せめてボタンがあと4つあれば・・・。

あまりキワモノデバイスに依存すると、それが生産中止になった時に困るので、なるべく汎用的なものを使いたいという思いもあります。
難しいところですね。

気になった点

とにかく完成度が高く、使っていて嬉しくなるデバイスなのは間違いないですが一点だけどうしても気になる点があります。
Xencelabsはワイヤレス接続にも対応していますが、接続方法が専用ドングルのみでBluetoothに対応してないところがマイナス点です。

専用のドングルというのがUSB(2.0)で、MacboookにはUSBのポートがType-C(3.0)しかないので
変換器を間にかまして接続することになります。

この通り、ドングルがみょーんと突き出るのがとても不細工。
ここに関してはBluetoothでスマートに接続できるDecoLWが優っている点。
Bluetoothの接続を後から本体に追加するのは不可能だと思いますが、
Type-Cのスリムなレシーバーなら作れると思うのでXencelabsさんにぜひお願いしたいです。

総評

購入前はセールスポイントに半信半疑でしたが実際に使ってみると値段分の価値は感じたので、
液タブがしっくりこない板タブと共に心中する!みたいな板タブガチ勢なら間違いなく買って損はない一品。
お値段的に比較対象はIntuos Proシリーズになるかと思いますが、私が最後にintuosを購入したのは5の筆圧感知が2048段階の頃のモデルなので
さすがにそれと比較する事はできないのですよね・・・。
ただXP-PENも十分良い製品ですし絵を描く上で問題はなにもありませんので、
板タブにお金をかける理由はお絵描きのQoLを上げる為にどこまでお金を出せるのかだけで考えて良いと思います。

MacBookでの作業環境。"乗せる"派です。

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RX

MMO・ソシャゲ・その他もろもろゲームが大好き本職デザイナー 。 今までで一番やりこんだゲームはFinalFantasyXI。 わかりやすく伝える訓練や、デザインの練習もかねてゲーム中心のブログを運営しています。 たまーにデザインやイラストの話もするかもね 今はアークナイツ推し! Twitterもやっていますので、よろしければ気軽に絡んでくださいね。ウレションして大喜びします。

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