つい先ほど剣盾共にクリアし、伝説のポケモンも両方確保しました。
これを一つの区切りとして、今作のポケモンをレビューしたいと思います。
今回のポケモンですごいと思った点
ハードがスイッチになったことにより演出がパワーアップ。
それまではなかったカットシーンが挿入されるようになり、アニメとゲームの境目が少なくなったように感じます。
魅力的で個性的なキャラクター
個人的に今作最大のウリでありゲームフリークさんの本気が見えたのがキャラクターだと思います。
タイトルになっているポケモンが魅力的なのはや当たり前。
今作の主役はポケモンではなく、人なのです。
特にジムリーダーはゲーム中のいわゆる中ボスという立ち位置だけでなく、
一人のキャラクターとしてより魅力的に描かれています。
またストーリーの佳境で、それまでは指導者として主人公達に接してきたジムリーダーが牙を剥き
本気で主人公を倒しにくるようになります。
ああ、こいつらも心底チャンピオンになりたいんだなという一人の人間としての「我」を感じられてとてもアツい。
ボールを投げるモーションや負けた時の悔しそうな仕草など各キャラクターでこまかく作りこまれているので、みているだけで楽しいです。
ソード版とシールド版で戦えるジムリーダーが一部違うのも、キャラクターに力を入れているからこそだと思いますね。
他にもチャンピオンになりたいホップ、マリー。
ちょっぴりひねくれもので、恩人である会長に依存気味のビート。
自分の理想と現実に悩むソニアなど等身大のキャラクター像にハラハラさせられっぱなしでした。
ちなみに私はビートくんがイチオシです。
臨場感のあるバトル
今回のポケモンバトルはいままでよりもスポーツ性を推している様に感じました。
ジムリーダーバトルでは大きなスタジアムで観客の歓声に包まれながら勝負をすることになります。
この演出はとても素晴らしく、まるで自分がポケモンの世界の中でポケモントレーナーになったような錯覚さえ覚えました。
キャラクター性がより強化されたことに加えて、臨場感のあるバトルにより
ジムリーダーバトルがただのゲームの中ボス戦という、
ゲーム的にこなすべきタスクではなく、一人の人間との真剣勝負というリアリティが生まれ、
よりポケモンの世界に入り込んでいくのです。
真剣勝負の場を彩るダイマックス
ジムリーダーバトルでは普段の戦闘では使えないダイマックスという必殺コマンドが両者共使えます。
これは1バトルにつき1回、3ターンの間自分のポケモンが巨大化し強化されるというものです。
この3ターンだけ強化されるというのが絶妙で、いわば一度きりの奥義みたいなものです。
そんなカードを渡されたらどこで使うか悩みますよね。
巨大化のインパクトは見た目的にも楽しく臨場感のあるバトルに華をそえます。
ポケットモンスターは携帯機で展開してきたシリーズですが、
ハード上の制約であまり語られなかった部分があると思います。
今回その制約がなくなったことでポケモンだけではなく、ポケモンをとりまくキャラクター達にスポットがあたっているように感じました。
これによってよりポケモンがいる世界に浸れるようになったので、今までポケモンに興味がなかった人たちにもオススメしたいですね。
システムやバトル面
めんどうくさい要素が緩和された
努力値・個体値・厳選こんな単語を知っていますか?
ポケモンは一見すると子供向けのゲームに見えますが、実際のところはとても奥深いゲームで大人達も魅了されるものになっています。
対戦ツールとしての作り込みが尋常ではなく、対戦ガチ勢のポケモンの知識は凄まじいの一言につきます。
そんな中個体値・性格・厳選といった要素は時間がかかる上に作業的になりがち&よくわからない人には理解のしづらい要素でしたが
今作ではそれまでと比べると相当緩和されプレイ動線がスッキリし、よりガチの対戦に集中できる環境になりました。
対戦ツールとしてよりブラッシュアップされたといえます。
細かい変化についてはここでは割愛しますが、興味のある方はポケモン徹底攻略さんといったサイトを熟読するのをオススメします。
最後に
今回のポケモンは私個人はハナマル100点満点といってもいいぐらい、楽しく遊べました。
あえて苦言を申すとすればハードの変化によって、それまで許されていた汎用モーションや背景がチープに感じる。
そらをとぶ等、よく使う項目のUIの階層が深い。
ボックスソートが欲しい等、細かい不満がなかったわけではありません。
しかしハード変更の一作目でこれだけのものを出してきたのだから、次回次々回はそれを土台にしてより作り込み解決されることの様にも思えます。
また歴代シリーズで800以上いたポケモンは今回では大幅に数を減らし、新規ポケモンも加えて総数400になりましたが
これも今回制作されたアセットを活用すれば次作ではもっと数が増えるはず。
(工数的な問題以外にも別の思惑があればその限りではないでしょうが・・)
ともあれ開発元のゲームフリークさんはスイッチ版のポケモンで、これまでと比べ大幅にパワーアップした遊びを見せつけてくれました。
ひでんわざのオミットなど(これは前作からの話ですが)時代に合わないものはカットしていく大胆さもある素晴らしいメーカーさんだと思っているので
次回作がとても楽しみです。
それまではキョダイマックスのポケモンを収集したり、元環境での対戦を楽しみながら待ちたいと思います。